【ISPO2025レポートvol.1】環境配慮型の注目アイテム「メリノベント3」

【ISPO2025レポートvol.1】環境配慮型の注目アイテム「メリノベント3」

年2回ドイツで開催される世界最大級のアウトドア・スポーツウェア&ギア展示会ISPO で、ひときわ目を引いた商品を紹介します。

今回は、その中でも特に注目されていた ice breaker の「メリノベント3」の紹介です。

 

環境配慮型ジャケット「メリノベント3」とは?

「メリノベント3」は、96.8%の石油由来素材を排除した画期的な透湿防水ジャケットです。

従来、透湿防水のレインジャケットは石油由来のナイロンやポリエステル素材に大きく依存していました。

しかしメリノウール製品で有名な ice breakerは2つの点で、製造プロセスを革新したんです。

①表地
メリノウールとオーガニックコットンの混紡素材を採用しています。

ーメリノウール
優れた温度調節機能を持ち、寒い時には保温し、暖かい時には程よく熱を逃がします。

ーオーガニックコットン
農薬や化学肥料を使用せずに栽培されたコットンで、柔らかさな肌触りが特徴です。

 

②透湿防水フィルム
従来のポリウレタンではなく、48%キャスター豆由来のバイオマス素材を使用しています。

これにより、石油由来成分を大幅に削減できました。

キャスター豆は持続可能な作物として知られ、製造工程でも環境への影響が抑えられます。

 

ISPOアワードを受賞した理由

「メリノベント3」は、名誉あるISPOアワードを受賞しました。

注目すべきは、このジャケットが環境配慮型素材を使用しながらも受賞を果たした点です。

石油由来素材で作られた高機能ジャケットに比べると、機能面でやや劣る部分はあるものの、持続可能性への取り組みが高く評価されたのでしょう。

 

ヨーロッパのトレンドと日本の未来

ヨーロッパでは、石油不使用環境配慮型素材といったSDGsな素材がますます注目されるトレンドとなっており、ISPOの受賞結果にもその傾向が反映されています。

一方で、日本では環境配慮型素材の普及はまだまだです。

しかしこうした最先端のトレンドが、数年後には日本市場にも確実に波及してくるでしょう。

 

まとめ

「メリノベント3」は単なるアウトドアウェアではなく、機能性と環境の持続可能性を併せ持つ商品です。

メリノウール、オーガニックコットン、キャスター豆由来の透湿防水フィルムを採用することで、環境に優しいアウトドアウェアの新たな可能性を切り開きました。

ヨーロッパで広がる環境配慮型機能素材の波が、日本にもやってくる日もそう遠くないでしょう。

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