【ISPO2025レポートvol.2】Gore-tex素材の最前線を報告

【ISPO2025レポートvol.2】Gore-tex素材の最前線を報告

今回はドイツで開催されたアウトドアブランドの展示会「ISPO」で注目した2つ目の製品、patagoniaポウスレイヤージャケット をご紹介します!

ポウスレイヤージャケットとは?

ポウスレイヤージャケットはバックカントリー向けに設計されたウェアです。

特に注目すべきは新しい Gore-tex ePEフィルム を使用した透湿防水素材のProモデルを採用している点です。

これまでのGore-texフィルムはePTFEという組成のフィルムでフッ素を含んでいましたが、環境負荷を考えてePEフィルムが新しく開発されました。

そのePEフィルムをいち早く使ったのがアークテリクスですが、バックカントリーのようなハードな環境下で使うGore-tex Proモデルにはまだ使用されていなかったんです。

ですが今回patagoniaがePEフィルムのGore-tex Proをバックカントリー用のウェアに採用しました。


Gore-tex ePTFEフィルムとePEフィルムの違い

ePTFEフィルムとは?

従来のGore-tex製品で使用されていたePTFEフィルムは、極めて高い耐水圧と透湿性を備えた素材です。

このフィルムはアウトドア用防水ウェアのスタンダードとして長年活用され、雪山や雨天の過酷な環境でその性能が信頼されてきました。

メリット:

・高耐久性

・高耐水圧

・優れた透湿性

課題:

・製造工程での環境負荷が高い

・リサイクルが難しい

 

ePEフィルムとは?

新しいePEフィルムは、ePTFEフィルムに代わる次世代素材として注目されています。

メリット:

・ePTFEと同様の多孔膜で高透湿・防水素材

・製造時にフッ素を使用しない、環境負荷が少ないフィルム

 

特に今回のProモデルでは、ePEフィルムを使用しながらも高耐水圧・高耐久性を確保しており、過酷な環境での使用にも対応可能です。


市場への影響

この新しいGore-tex ePEフィルムのProモデルは、パタゴニアだけでなく、マーモット やその他多くのブランドでも採用されていることが、今回のISPOで確認されました。

この素材は今後さらに多くのブランドや製品に採用され、市場全体に広がっていくでしょう。

新しいGore-texフィルムがどのようにアウトドアウェアの未来を変えていくのか、非常に楽しみです。

ブログに戻る